早期発見で胃がんを治そう!
胃ガンの早期発見、胃X線検査について解説しています。。名称は「胃検診」となっていますが、この検診の主な目的は胃ガンの発見です。
胃ガンは日本人に1番多いガンです
胃X線検査では、食道・胃・十二指腸を検査しますので、これらの部位の病気はすべて診断の対象になります。(下図)
実際の検診結果でも下の表のように、大部分は胃ガン以外の診断結果です。
グラフのように、日本人のガン死亡率のうち、男女ともにもっとも多いのが胃ガンです。
最近、胃ガンの死亡率が減少していますが、この原因は胃がんの発生率が少し減少してきたことのほかに、胃ガンになっても治ることが多くなったためと考えられます。
胃ガンになっても助かるためには、早期発見がもっとも重要です。現在では、早期胃ガン※のうちに発見されれば、98%の人が完全に治るようになっています。しかし、胃ガンができて自覚症状が出てから検査したのでは、進行胃ガン※※になっている場合が多く、助かる可能性も減ってきます。
胃の調子が良くても、悪くても、2~3年に1度は胃検診を受けてください。
普通、胃ガンが発生しても、数年間は早期胃がんの状態が続くと考えられています。
※早期胃ガン(下左図)
胃ガンが胃粘膜内かその少し下(粘膜下層)にとどまっているもの。
※※進行胃ガン(下右図)
胃ガンが胃の筋層以上に深く拡がっているもの。
胃の調子の悪い人の大部分は良性の病気
胃の調子が悪いからといって、すぐに胃ガンを心配する必要はありません。99%の人は胃炎か、せいぜい胃潰瘍などの良性の病気です。しかし、まれには胃炎や胃潰瘍に胃ガンが合併していることがあります。
個人的に病気などで診察を受け、医師から検査をすすめられたら、胃検診を受ける予定になっていても、そのときに胃X線検査や胃カメラ検査※を受けてください。その結果、異常がなければ、数ヶ月以内には、胃検診を受ける必要はありません。病院・診療所・検査機関での人間ドックなどで行っている胃X線検査と胃検診で行う検査は、ほとんど同じ内容です。
(~胃部X線検査のページを参照~)
逆に、胃検診を受けて異常がなくても、その後に胃の調子が悪くなったときは、胃X線検査を再度行うより、胃カメラ検査を受ける方がよいでしょう。