レントゲンで分かる色々な病気とは?
胸部X線の解説や検査結果の見方。胸部X線検査は、主として、肺の病気を発見するために行われます。かつては、肺結核の発見や経過観察が中心でしたが、現在では、その他の肺の病気、特に、肺ガンの早期発見にも力を注いでいます。
肺結核だけでなく肺ガンや心臓の異常も見る
心臓の形や大きさに異常がないかを見るのも重要な目的です。
心臓の大きさは、胸部全体の幅と比較した「心臓比」として計測されます。
そのほかに胸部大動脈などがある縦隔の病気、肋膜(胸膜)、肋骨などの病気が発見されることもあります。
X線フィルムの判読は、他の検査のように数字で現して基準値と比較するということが困難で、解剖学的知識や広範囲な病気の知識が必要ですので、1枚1枚、医師が見て判定しています。
集団の健康診断では、ほとんどの場合「間接撮影」で検査され、実物大よりずっと小さなフィルムに撮影しますが、専門の医師が見れば十分に診断に役立ちます。
異常があれば精密検査で診断
胸部X線検査の診断結果は「指示区分」として報告されます。
これは主として肺結核を対象として、就労に関する指示を示しています。
「間接撮影」で、新たな異常が見つかった場合は、肺結核の疑いでも、その他の病気の疑いの場合でも、原則として、胸部を実物大の大きさに撮影する「直接撮影」で再検査し、時には更に、「側面撮影」や「断層撮影」などの精密検査を行いますので、再検査の連絡があります。
連絡を受けた場合には、必ず、指示に従って再検査を受けてください。
二重に検査を受けないように
X線検査は放射線を使う検査ですから必要最小限の検査で済むようにする必要があります。
血圧測定などは、何度行っても特に問題はありませんから、異常があると報告されたら、すぐに手近な所で再検査してもらうことは、いっこうに構いませんが、X線検査については、急いで再検査を受けたいと思う時でも、不必要な二重検査を避けるために、無断で病院などで検査せず、診療所等に連絡を取って、その指示に従ってください。