尿糖や空腹時血糖で分かること
尿糖、空腹時血糖の糖尿病検査の発見について紹介しています。尿糖は糖尿病だけではなく腎機能の異常で陽性になることも、空腹時血糖は高いと糖尿病になるケースもあります。
「尿糖」の検査について。基準値:陰性(-)
尿糖検査の第一目的は、糖尿病の発見です。
尿の中に含まれる糖質(普通はブドウ糖)を尿糖と言います。
正常な状態では、尿にはブドウ糖は含まれていません。
糖尿病だけではなく腎機能の異常で陽性になることも
尿にブドウ糖が出てくるのは2つの場合があります。
1つは、血液中のブドウ糖(血糖)の濃度が高くなった時です。
糖尿病のときに見られる尿糖がこれに当たります。
普通は血糖値が170~200mg/dl以上になったとき、尿糖が陽性となります。
したがって、糖尿病であっても、空腹時などの血糖値が低いときには尿糖が陰性の場合もあります。
もう1つは、腎臓の排泄閾(はいせついき)値が低下して、ブドウ糖が漏れやすくなっている場合です。
生まれつきこのような体質の人がいますが、高齢になってから起こってくる人もあります。
このような人で尿糖が陽性に出るのを「腎性糖尿」と言って、糖尿病ではありません。
これらの区別をするためには、血糖値を調べなければなりません。
~「尿に糖が出ています」「糖尿病の疑いがあります」とあったら?のページを参照~
「空腹時血糖」の検査について☆基準値:110mg/dl未満
糖尿病を発見するもっとも大切な検査です。
食事として摂った糖質は、分解されてブドウ糖となり、エネルギー源として利用されます。
血液中のブドウ糖を血糖と言い、その濃度を測定します。
空腹時血糖が高いと糖尿病
血糖値は、食事の量や食後の経過時間によって、大きく変化します。
しかし、正常人では朝の空腹時血糖は比較的安定しています。
糖尿病では空腹時血糖が高くなることが多く、尿糖とともに、糖尿病かどうかを調べるスクリーニング(集団の中から正常者と病気の可能性のある人とを振り分ける)の第一歩となります。
朝、採血前に食事をしたり、飲み物を飲んだ人は、必ず申し出てください。
~「尿に糖が出ています」「糖尿病の疑いがあります」とあったら?のページを参照~