白血球が多くなる原因とは?
大部分の場合は、細菌の感染やそのほかの原因で起こった炎症に反応して増加している場合です。その中でも、細菌の感染による場合がもっとも多いのです。扁桃腺・中耳炎・風邪に伴う気管支炎・腎盂炎など、ごく普通に見られる病気でも、白血球数の増加が見られます。
まず疑われるのは感染症
白血球数が増加するのは、大きく分けて2つの場合があります。
虫垂炎(いわゆる「盲腸」)が疑われたときに、白血球数を調べられたことはありませんか?
感染症には、普通、熱や痛みが伴いますが、そのような自覚症状がなくても、白血球数が多いと、第一に感染症が疑われます。
感染症では、主に好中球という種類の白血球が増えてきます。
健康診断の日には自覚症状がなくても、感染症があって自然に治らなければ、そのうちに何らかの自覚症状が出てくる場合が多いので、検査結果表が手元に届く前に、診療所や病院を受診していることが多いと思われます。
白血病はまれな病気
もう1つの場合は、白血病です。非常に有名ですが、まれな病気ですから、白血球数が少し多いからと言って、すぐに白血病を心配する必要はありません。白血病では、正常な状態では血液中に見られない種類の白血球が出てきます。
白血病には、急性と慢性とがありますが、急性白血病では、自覚症状が早く出ますから、やはり健康診断を受ける前や、検査結果表が手元に届く前に、診療所や病院をすでに受診していることが多いと思われます。
健康時の数を知っておこう
白血球数は、4000~9000個/mm3が基準値とされていますが、個人差が大きく、同じ人でも、からだの状態によって大きく変動します。
毎年の検査の積み重ねで、自分の健康なときの白血球数が、どれくらいか知っておくことが大切です。検査値が基準値内であっても、実際は軽度の異常がある場合もありますし、少々基準値外であっても、その人にとっては問題のない場合もあります。
検査結果表に「白血球数が多い」とあったら、自覚症状がなくても、診療所か病院で、もう一度検査してもらってください。そのときは、多分、白血球数だけでなく、血液像も検査されます。